2010年 10月 16日
2010年10月16日、小川山5峰、デリウスRP
先週は雨で小川山は一回休み。一度よい感触を掴んだデリウスだったが、ここ3週ほど後退している。核心ムーブが動的なムーブであまりに一瞬なので、具体的な確かなイメージを掴めなていないのだ。ムーブに迷い、彷徨い。そして、廻り目平は11/1から林道工事が始まる。今シーズンの小川山は残り2週。気持ちはあきらめかけていた。ここまでやってきたから、もう少しやってみよう。前回はなんとか、悪いイメージを払拭できて終わった。先週は頭を冷やす、よい機会だったのかもしれない。それに、デリウスでできた指の穴を治すよい機会だった。今週こそはと秋深まる小川山へやってきたのだった。
(1) ギャオス(10b)、再登
フリクションがばりばりによい。
(2) デリウス(13a)、ヌンチャク掛け
お決まりの作業。核心の飛びつく穴ホールドの水抜き。あまりマーキングはしない方なのだが、今日は気分を変えて、少し見ずらい核心の右手サイド薄カチの持つ場所とかマーキングしてみた。
◇第1ラウンド
(3)-(8) デリウス(13a)、××××××
前回払拭した通り、飛ぶイメージではない。右足に乗り込むイメージだ。全トライ、右手は穴に届いているのだが、振られて落とされてしまう。これだけでは何か足りない。2p目からリハーサルしていたころ、3回だけよい感触があった。だが、それ以外はギリギリで届いても、その後、体が大きく振られて落とされてしまうのだ。ホールドに届き、かつ、右腕が少し曲がり、体幹でエネルギーを蓄えるような、ホールド取ってから背骨が湾曲するぐらいに飛距離十分で、足は蛙のように曲がる。そのぐらい距離が十分でないと、振られを吸収できずに落ちてしまうのだ。
◇第2ラウンド
(9)-(13) デリウス(13a)、×××××
やはり同じだ。ホールドには届くのだが、飛距離が十分でない。打ちすぎてしまった。指もよれ始めている。やっぱりダメか?いや、あきらめるな!とにかく思いっきりホールドへ向かっていくんだ。本日11発目。今度は止まったか?ギリギリで振り飛ばされた。だが、いい感じだった。
◇第3ラウンド
(14)-(15) デリウス(13a)、××
何かがまだ足りない。少しリズムをゆっくりにして飛んでみる。あっ、やっぱり違う。
(16) デリウス(13a)、RP
今日は、もうダメかもしれない。来週土曜日は法事。800kmの長旅で疲れた後の日曜日しか登れない。今シーズンは、やっぱり登れないのか!いやいや来週のことを考えるのはやめよう。「あきらめないぞ!まだチャンスはある!」とにかく思いっきりホールドへ向かうことだけだ。体を右足の右上に放り込むように。タイミングがぴったりあった。飛距離は十分で、右肘は少し曲げられて、体も縮み、足も蛙のように引きあがっていた。それで振られを吸収できたのでしょう。気が付いたら落ちずに穴にぶら下がっていた。我に返り、無心で手順通りに淡々と後半を登った。そして、終了点に落ち着いてクリップ。よかった。マーキングをしっかり掃除しながらヌンチャクを回収しました。
工事のために例年より早いシーズン終了。その間際になんとか登れました。デリウスの核心ムーブは、ジムでも経験したことがないような難しい動きで、一瞬の動的ムーブなためなのでしょうか? 最後の最後まで、これといった具体的なムーブのイメージを持てませんでした。20回やると、たまたま1回うまくいく、だけど何故うまくいくのかわからない。そんな感じです。ですから、もう1回登れと言われたら、また、同じくらいの日数がかかってしまうのではないでしょうか。一旦は、あきらめかけた自分でしたが、最後まであきらめずに集中力を取り戻して、よれているはずの夕方に最後の最後にRPすることができました。核心ムーブは、力というより、力と動きのタイミングなのでしょう。とても技術的に難しいムーブでした。本当に登れてよかったです。登れた時は、それは一瞬のできごとで、あまりにあっけなく終わってしまいました。なかなか実感がわかなかったのですが、後からジンワリ、うれしさがこみ上げてきました。
〇 今日の廻り目平
・紅葉は五分ぐらいでしょうか。
〇 デリウス(13a)
・初登者の大さまは、ランジではなく、左手ガストンで右手で穴ガバらしいです。そのムーブはとても厳しく一般人にはできそうにありません。
・ランジで解決すると、横っ飛びになります。9日62トライの回数から逆算すれば、ジムの1-2級ぐらいなのではないでしょうか。私の体感では、トップガンの第1ランジより、いやらしかったです。
・そして、このルートは横飛び特有の体の振られ止めが核心になります。届いてもなかなか止まりません。ロープを出してもらわないとロープで振られが止められてしまいます。だから、ビレイヤーは1p目ボルト真下でなく、そこから4m下でビレイしてもらう方がよいでしょう。また飛ぶ際にロープを出してもらうのですが、ロープに引っ張られないように出してもらうと、落ちた際に100%地面に足が付きます。地面が斜めなので足から落ちれば問題ありませんが、バランスを崩して腰とか背中から地面に落ちるとちょっと危険です。ビレイヤーの技量が必要で、ロープの出す量を正確に調整する必要があります。
〇 不調のp-chan
・何故かお疲れのピー様でした。11/1から林道閉鎖の話を聞いてショックを受けていました。
〇 空中決戦(12a)を探るM代っち
・第1核心はすんなりできるようになって、第2核心もムーブを流せてました。またまた、まーさまは鼻息荒くなっていました。
・来週が今シーズン最後のチャンスか? がんばれ!
・私は日曜日だけ参加ですが、来週はお世話になった今シーズンの小川山の最後の週でしょうか?それとも違う岩場?
きん
…級で言うとヘビー級(90kg以上)でなくてミドル級(69kg-75kg)なんですけどね。タイトルですが、「飛べ!ヘビークライマーきん」でしょうか。
\(^o^)/
すばらしいです!!
次は、『エンドルフィン』でしょうか?!
お祝いコメントでこのようなことを書くのははばかられるンですが、『エンドルフィン』も似たような内容で、止まるのか止まらないのかの違いがわからず、ただ出していれば止まるのかも・・・という確率論的になってしまいました。(^_^;
最後になりましたが、いつもこのブログを拝見し、トライするルートの参考とさせていただいてます。m(_ _)m
私の登るルートは、マル金さんは全部登ってしまっているのでは? 私の方こそマル金さんの記録を参考にさせて頂いています。今後とも宜しくお願いいたします。
私は飛び系は苦手なので敬服いたします。
素晴らしい!!やっぱり、そういう根性ないとルートは落とせないんですね…。
それにしても、きんさんの登った13は私には一生かかっても登ることのできないものばかりです…。素晴らしい…。
またまたではないですよ。1年に1個、がんばりましょうよ。このグレードは、本当、自分が登れそうなルートを見つけることが核心ですよ(笑)。次のルートを探さないと。MOTさんもガンバです。
私のほうは、すっかり手も足も指がきれいにまっすぐになってしまいました。また振り出しからがんばります。
そして待ちに待った?持久力の季節がやってきますね!あと数ヶ月もすれば、研究シリーズが復活するんだろうな、笑。