2015年7月19-20日、笛吹川水系・東沢・釜ノ沢西俣

「増水の釜ノ沢は思いの外手強かった!」

 今年は既に3回、沢へ入っているが、いずれも山頂を踏む山行にはなっていない。それと、沢の中でのビバーグもしていない。最後に沢中で泊まったのは20年前にさかのぼってしまう。そこで、この二つのテーマ、①山頂を踏む(標高差の大きい、体力チェック)、②ビバーグ(生活力チェック)を難しくない沢で試してみようと釜ノ沢西俣へ行ってみることにしたのだった。
 木曜日に台風が四国地方へ上陸した。通過した後は天候が不安定だった。海の日で三連休で当初は土日の予定だったが、土曜日はまだ天候不安定が続く予報だった。増水も気になるし、日月で沢登へ出かけたのだった。登山道のアプローチで増水気味なことは直ぐに気が付いたのだが、釜ノ沢出合いまで行ければ、遡行できるだろと奥へ進んでいったのだった。

〇 増水中の両門ノ滝
・凄い迫力の滝が両側から落ちてきている。
b0037220_09081594.jpg
◇ 7/19(日)
(1) 西沢渓谷P出発(8:10)~山の神(10:30)
・雁坂トンネルが7~11月中無料になっている。秩父経由でアプローチしても、中央道でアプローチしてもたいして時間はかわらないので、もちろん秩父経由の下道でアプローチした。
・三連休中日、登山客が多かった。
・ホラの貝ゴルジュの巻で道に迷った。先行パーティにつられて、旧道へ入ってしまったようだ。途中で上がりきらずに踏み跡を左へトラバースしてしまったからか? なんとか上の方を通っている新道へ出られた。間違って懸垂下降していたら、もっと、タイムロスしていただろう。

〇 登山道から見る沢
・大増水しているように見える。釜ノ沢出合いまで、たどりつけるのだろうか?
b0037220_09265424.jpg
〇 ホラ貝のゴルジュ
・クライミングシューズで取りつけば、突破できると言う噂があるが、今日は、その前に、この出だしの水流を突破できる雰囲気がしない。
b0037220_09270350.jpg
〇 山の神
・安全祈願。
b0037220_09310411.jpg
(2) 山の神到着(10:30)~魚止めの滝~両門の滝(14:30)~ビバーグ地(16:00)
・通常登れそうな滝も、殆ど巻きになった。
・一か所、無理やりスラブトラバースしたところが難しかったがおもしろかった。パートナーさまを確保している最中に、後続パーティは簡単に巻いていった。
・魚止めの滝は濡れていても左側を簡単に登れた。
・両門の滝は、西俣側の滝を巻く。滝の結構近くからジグザグに登り、1.5mほどの垂直の岩壁を超える(クライマーには簡単)と、しっかりと踏まれている巻き道へ上がれて、そのまま歩いて滝の落ち口へ出られた。他のパーティで登り過ぎて懸垂で降りてくるパーティも多いようだが、どちらが正解なのかは不明。
・両門の滝からのゴルジュ帯は、増水で難しくなっているのではないかと気にしていたが、全く、その通りだった。ガイドブックにあるような、水流沿いを歩けるような状況ではなかった。微妙に水の中と傾斜のある斜めなスラブと小さな巻きを考えながら突破した。

〇 乙女の滝
・傾斜が強い。
b0037220_09331202.jpg
〇 東のナメ沢
・こんなところ、よく登ったなぁ。と昔の自分に感心する。
b0037220_09340374.jpg
〇 西のナメ沢手前
・こんなところでも、渡渉にえらく時間がかかってしまった。
b0037220_09344378.jpg
〇 西のナメ沢
・ようやく、西のナメ沢が見えてきた。
b0037220_09353826.jpg
〇 西のナメ沢
・西のナメ沢、出合いの滝は傾斜は弱い。乾いていれば、クライミングシューズで楽に登れそう。ランナーとれればだけど。
b0037220_09370534.jpg
〇 魚止めの滝
・濡れてて、いやらしかったが、滝の左側を5mほどフリーで登って、巻き道のテラスに立てる。
・その上の滝へ登るのも、魚止めの滝の落ち口をトラバースするところで緊張した。滑ったら…、ウォータースライダーで済むのだろうか?
b0037220_09371769.jpg
〇 千畳のナメ
・水流が強くて、油断していると足を取られる。
b0037220_09391903.jpg
〇 千畳のナメの終わりあたり
・しまった!向こう側へ渡り損ねた。
・げっげっ、足を水流に入れると、持ってかれて、そのままウォータースライダーで両門の滝まで滑って行きそう。
b0037220_09395844.jpg
〇 千条のナメの終わり2
・傾斜が緩いとは言え、ここまで水流が強いと一歩一歩に時間がかかる。
b0037220_09420838.jpg
〇 両門の滝
・増水で大迫力。落ち口から水が吹き出すように落ちてきていた。美しい。
・こんなに大きな滝とは思わなかった。
b0037220_09424922.jpg
〇 快適なビパーク地
・先行パーティが4組ほどいたが、いい場所がありました。
・焚き木になかなか火が着きませんでした。
・焚き付けに牛乳パックを持ってきたのですが、サチさんが言っていたように白樺の皮が一番いいようです。今回は現地調達できて、パートナーさまが大活躍。なんとか火が着きました。
・夜中に太腿裏とフクロハギを何度もつってしまいました。
・沢音がうるさくて、何度も眼が覚めてしまいました。耳栓もってこなかったことを後悔しました。
b0037220_09435382.jpg
◇ 7/20(月)
(3) ビバーグ地出発(06:10)~ミズシ左のコル(10:00)
・ガレガレに上の倒木が多くて、歩き辛い。
・直登可能な滝が多かった。
・2100mの奥の二俣で、ガイドブックとは違い、左沢へ入った。記録にあるように、難しい滝はなく、静かに水へ減っていき、しっかりした踏み跡に導かれ、最後に少しだけ藪漕ぎがあったが、登山道に出た。

〇 ガレの倒木帯からスタート
b0037220_09565369.jpg
〇 3m、8mの滝?
b0037220_09575776.jpg
〇右沢左沢の5mの滝
b0037220_09584363.jpg
〇 3m,3mの滝の手前
b0037220_09590770.jpg
〇 多段10m?
b0037220_09594429.jpg
(4) ミズシ左のコル(10:20)~甲武信岳(11:40)~西沢渓谷P到着(16:00)
・ミズシ左コルへ出たたので、ミズシへの登りがあります。
・甲武信岳山頂でのんびりしていたら、私を呼ぶ声がどこからしてくる。ソラミミかと左を向いたら、知った顔が…おー、なんとアヤちゃんが登ってきたのでした。びっくり。こんなところで会うとは。
・3人で徳ちゃん新道を降りて行きました。甲武信岳到着した時は、あれっ、今日は結構元気じゃんと思ったのですが、標高差1,100mの下山は楽ではありませんでした。もう、ヘロヘロでした。
・山縣館の日帰り入浴は15:00まででした。そこで紹介してもらった、500m下右側の白龍館で500円でお風呂をもらいました。結構いいお湯でした。
・帰りも、無料中の雁坂トンネル経由で渋滞なしで帰着しました。

〇 金峰山かな
b0037220_10020406.jpg
 癒しの沢旅を楽しむはずだったのですが、増水していて、あまり、気持ちに余裕を持てませんでした。初日はちょっと時間がかかりましたが、それでも、今回は比較的コースタイムに近い時間で突破できたと思います。今回の失敗は、巻くべきところを無理やりスラブトラバースしてしまったのと、巻き道で右なら簡単に行けるところを一度左側を登ってしまい。間違えと気が付いて、降りたところの2点ぐらいでした。
 しかし、今回も体力的に辛かった。初日の行動時間が8時間。二日目が10時間。ヘトヘトになって降りてきました。甲武信岳に到着した時は、あれっ結構元気じゃんと感じたのですが、標高差1,100mの下りはきつかったです。3日間沢に入る場合、中日の行動時間は7時間ぐらいまでに抑えた方がよさそうです。
 増水した大迫力の滝やナメ、久々(20年ぶり)の沢でのビバーグ、久々(これも20年ぶりか)2,000m峰の登頂、標高差1,100mの下山。充実しました。

〇 今回の反省点
・長い行程、ビバーグ(ツェルトテント、シュラフ、シュラフカバー、マット)、新兵器(TIBLOC)、厚手のネオプレーンソックス、カム(メトリウス)といろいろいろいろと気づくところがありました。
(1) 今回は夜雨が降らなかったからよかったが、フライもあった方がよいかも。でも、荷物増えるなぁ。考えどころです。
(2) FineTrackのポリゴンレスト4x3とポリゴンシールドを買ってしまった。ポリゴンレスト4x3は暑かったかも。まぁ、北アルプスの沢なら丁度よいかもしれない。
(3) マットも大きくても重さたいしてかわらないからって、全身サイズを持ってきたのだが、ちょっと登るの邪魔でした。2/3ぐらいに切るかなぁ。
(4) 前回からフェルトシューズを新しくしたのですが、ちょっと緩かったので、調整に厚手のネオプレーンソックスにしてみました。初日はシューズの中で足が回って、今一つでしたが、二日目はしっくりきました。履き方の問題でしょうか。
(5) フェルトシューズの紐が取れすぎます。細い紐なので仕方がないのですけど。紐を切って短くする前に、足首に巻いてみるかなぁ。
(6) 今回カムを3本だけ持って行ったのですが、いろいろな場面で使えました。次回は4本持っていくな。これも重さの問題があるのですけどねぇ。
(7) 焚火焚き付け用に牛乳パックを持って行ったのですが、紙が暑くて意外と火が着き辛いです。やはり、白樺の皮か?
(8) 体力的に、もう少し軽量化が必要のようです。いろいろと考えてみます。

・TIBLOC、以前から宙吊り脱出用に買っておこうかなと迷っていたギアーだった。先日の滝川本流でトスコさまがプルージックのかわりに、これ使って、ロープにかけていたのを見て、思わず買ってしまった。
・ビレイにも使ってみたが、ロープ戻すのが難しい。ビレイは、やはりエイトカンか腰確保かな。
b0037220_10132345.jpg
きん

by Climber-Kin | 2015-07-21 09:20 | 沢登り | Comments(2)
Commented by さち at 2015-07-25 09:58 x
お疲れ様でした!白樺の皮はすぐに燃え上がりますが火もちがしないので、着火剤と両方に火をつけます。私はホームセンターの安いので、1晩の3個くらい持ちます。牛乳パックはまな板やお皿の代わりになるので、これも持ちます。燃やす時は細くちぎって燃やしています。
Commented by Climber-Kin at 2015-07-26 11:16
さちさん、着火剤+白樺の皮ですか。それだと強力ですね。牛乳パックは細かく切って燃やすのですね。なるほど~。
白樺の皮は、今回現地調達できたのですが、事前調達は直前に小川山でも行かないと難しそうですね。
<< 2015年7月25日、三条新橋... 2015年7月11日、滝川本流 >>