2015年8月10日~13日、双六谷~蓮華谷~九郎右衛門沢~黒部五郎小屋~(中止、五郎沢~黒部川上ノ廊下~赤木沢~黒部五郎小屋)~三俣蓮華~双六岳~新穂高温泉

 ここ数年、ちびちびと沢登りを再開した。そろそろ大きな沢も登りたい。そんな計画を去年から立てていた。体力と沢登りの感覚を取り戻すために、今年は6月から沢へ通いだした。そして、待ちに待った夏休みがやってきた。
 夏休みの2日ほどを所要に費やし、2日目の夕方に出発した。以前、山スキーで双六岳へ行って以来の安房峠越えだった。そのころにはなかった、安房トンネルができていた。22:00には金木戸川第1ゲートに到着できたのだが、長時間運転の興奮と久々の大きな沢への不安、それに暑苦しさで殆ど眠れなかった。明日の長いアプローチは厳しそうだ。

〇 双六谷2日目
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〇 記録
・メンバー、トスコさま、マーさま、きん、以上3名。
・主な装備、ザイル30m×8、フローティングロープ15m、カム7本、ライフジャケット、ナッツ、他通常登攀道具。
□1日目(8/10)
・06:00、金木戸川第1ゲート出発
・08:30、ヘリポート
・12:00、広河原
・13:00、打込沢出合
□2日目(8/11)
・05:30、打込沢出合出発
・10:00、センズ谷出合
・14:30、蓮華谷出合
□3日目(8/12)
・05:20、蓮華谷出発
・06:00、九郎衛門沢出合
・09:30、F1高巻から沢へ戻り
・12:10、黒部五郎小屋
□4日目(8/13)
・05:20、黒部五郎小屋出発
・07:00、三俣蓮華岳
・09:10、双六谷小屋
・12:00、鏡平小屋
・14:50、わさび小屋
・16:15、新穂高温泉着

◇ 1日目、金木戸川第1ゲート(06:00)~打込谷出合(13:00)
・今日は打込沢出合までの予定でスタートする。
・小型バイクに乗ったおじさんがゲートをくぐって進んでいた。てっきり違法釣り師かと思っていたら、第2ゲートの先まで行っていたので、仕事のようだ。お前ら、遅い!遅い!とまくし立てられた(笑)。
・単調な林道歩きが終わり、広河原から仕事道へ入る。途中、索道へ上がらず、沢へ降りる道を進んでしまったが、途中で気が付き、分岐まで戻り、赤テープのところを上がる。50mほど登ると索道跡に出た。
・途中、崩れてはいるが、ほぼ水平の道を多少藪こぎ気味に進むと、やがて打込沢出合手前の壊れた吊り橋に出た。
・記録によると、増水時はこの入渓ポイントから打込沢出合まで2時間かかったとあったが、今日は平水かちょっと増水気味ぐらいなのだろう。苦労なく打込沢出合へ到着することができた。

〇 第1ゲートでの出発準備
・4台ほど車があった。土曜日からのパーティだろう。
・今日入渓するのは我々だけだろうと思っていたら、タクシーがやってきて、神戸から来た、ご夫妻が先にスタートしていった。我々と同じく双六谷から九郎衛門沢、さらに赤木沢の予定とのことだった。
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〇 泳ぎたくなるようなエメラルドグリーンのプール
・中俣谷手前のダム。泳ぐと気持ちよさそうなプールが、林道から望めた。
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〇 ひたすら歩く林道
・重いザックが辛い。
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〇 広河原からの仕事道
・取り水口からいきなり林道から山道になります。
・索道跡へは、途中から左へ50mほど登りますが、分岐ポイントに目印がないので、そのまま沢へ入ってしまうパーティが多いようです。朝であった神戸のご夫婦も、そのまま沢へ入ってしまったようです。
・左側をよく観察して歩くと左側へ登って行く赤テープがあります。
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〇 打込谷手前500mの壊れた索道橋
・ようやく入渓しました。ここから500mぐらいで打込谷出合でした。
・25,000の地図の橋の位置は間違っているようです。
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〇 エメラルドグリーンの沢
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〇 打込谷出合のBP
・大増水には耐えられない高さです。
・平なところは少ないです。
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◇ 2日目、打込谷出合(05:30)~蓮華谷出合(14:30)
・双六谷の核心セクションの始まり。巨岩帯突破と渡渉の連続。
・ザックを下して、巨岩を登り、ザックを引き上げる。
・どこを渡渉するか、作戦を練る。
・センズ谷出合までが結構時間がかかってしまった。
・高巻きすると、奥多摩や奥秩父の沢と違って、入っている人の絶対数は断然少ないので、踏み跡が全く不明瞭で自分達だけでルートファインディングが必要になり、時間がかかった。
・キンチジミの悪場は、取りつき部分がジャリが埋まり、泳がずに取りつけた。2mのボルダー5級課題だった。

〇 巨岩超&渡渉の連続
・途中、トスコさまが溺れそうになった。
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〇 まだまだ、深い沢
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〇 深い釜
・こんな釜が沢山あります。どの釜も、それを超えるところが難しいです。
・高巻くと、踏み跡は不明瞭で、とても時間がかかります。
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〇 沢山の支流が滝となって出合う
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〇 キンチジミの悪場
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〇 蓮華谷出合BP
・出合から蓮華谷を100mほど登った右側に草の生えた平坦地がありました。ビバーグには快適でした。
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◇ 3日目、蓮華谷出合(05:06)~黒部五郎小屋(12:10)
・七つ釜の一つ目の釜は左から巻こうとしましたが、これ違う!右側から巻きました。残りの釜は全て水際で登れました。
・九郎右衛門沢は、最初のF1を超えれば、あとは快適?
・そのF1の高巻きですが、高巻きすぎました。下から見て、滝の落ち口へ走るバンド帯を行くのか?でも恐そうと思っていたのですが、気がついたら、はるか上まで登ってしまったようです。
・こうなったら仕方ありません。とにかく、結構登り辛いルンゼをどんどん上がり、左へ出れそうなところを探しました。
・ようやく九郎右衛門沢が見える尾根を回りガレ地に出ました。
・一見、ロープなしでも降りられそうに見えましたが、危険に思えました。最初から懸垂下降で降りて行きました。ビビリながら下るより、懸垂下降の方が早いでしょう。
・結局、30mのロープで4回懸垂下降して沢へ戻れました。途中、支点がないのでは、とても不安でしたが、先人も同じ灌木で懸垂したようでした。40mロープだったら、もっと楽だったでしょう。
・その上は、全てロープなしでも行けそうでしたが、念のため、2か所ほどでロープを出しました。
・最後の最後まで水が消えませんでした。ついに水が消えた、その30m先がキャンプ場でした。

〇 七つ釜と九郎右衛門沢F1
・蓮華谷に入った直後から、急に傾斜が強まります。
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〇 F1は右側から巻き
・蓮華谷を30mほど登ったところのルンゼから巻きました。
・5mほどのところが悪く、ザックを下して登りました。
・ここを登ったら、すぐに左へトラバースしていくのが1時間コースの正解だったようです。
・我々はルンゼを詰め切ってしまい、その後、4回の懸垂下降で3時間半コースになってしまいました。
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〇 高巻き過ぎの結末
・4回の懸垂下降で、ついに捨て縄が足りなくなり、ダイマーニのシュリンゲ投入!高くつきました(笑)。
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〇 九郎右衛門沢上部の滝
・お決まりで、花崗岩の沢の上部はヌルヌルでした。
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〇 九郎右衛門沢上部の様子
・スタスタ、花崗岩を歩く。
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〇 黒部五郎小屋キャンプ場に到着
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〇 醤油ラーメン、黒部五郎小屋、8/13
・天気予報を確認して、赤木沢は断念。
・即座に、山小屋でビー&ラーに。
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◇ 4日目、黒部五郎小屋(05:20)~新穂高温泉(16:15)
・風と雨が強く、稜線はとても寒かったです。
・途中、山小屋に泊まろうと散々迷いましたが、どうせ泊まるなら温泉がいい!
・お盆休みで宿空いてるのか?と不安を持ちながら、頑張って、一気に新穂高温泉まで下山しました。
・探しに探し、一部屋開いていました。ラッキー!

〇 新穂高温泉・宝岳館
・晩御飯が間に合うわけない時間に到着。
・いい宿でした。飯もなかろうと、有り合わせで作っていただけました。しかし、その有り合わせとは、とっても、ご馳走でした。
・翌朝も、タクシーの時間に合わせて、0630の早朝飯まで対応してくれました。
・飛騨牛がうまかった。展望風呂が風情あふれていて、よかったです。登山者に優しい宿でした。
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 20年ぶりに本格的な沢を登ってきました。技術的には、シーズン早すぎた雪渓の東黒沢。ライン間違えて死にそうになった鶏冠谷。大増水だった滝川本流とおいらん淵。それらはオーバートレーニングだった(笑)ようで、そんなに難しいところはありませんでした。だけど、山深い沢。エメラルドグリーンの水。ビバークごとの安堵感。大高巻での苦笑いしながらの手強い根曲がり竹で苦戦した藪漕ぎ。沢を詰めた後の北アルプスの大パノラマと解放感。びしょ濡れになりながら、重い足をひきづっての長い下山。ようやく下山しての、おもてなしあふれた温泉宿。夏休みを満喫できました。
 来年も大きな沢へ挑戦したいと思います。そして、秋に向けて、Back to the クライミングです。山へ入るという理由でカーボローディングし過ぎました。今年の夏は暑すぎて、ビール飲み過ぎました。お腹がぽっこりです。

きん

by Climber-Kin | 2015-08-16 20:07 | 沢登り | Comments(6)
Commented by Mっち at 2015-08-17 06:22 x
完登おめでとうございます!!!
\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
Commented by Climber-Kin at 2015-08-17 13:12
Mっちさん、ありがとうございます。水量が平水に近かったようで助かりました。完登できるか否かは運次第というか、日ごろの行い次第(笑)ですね。
Commented by JILL@ at 2015-08-17 18:13 x
北アルプスの茗渓遡行は羨ましいですね。それにしてもザックの大きさといい、ビバーク用具といい、すごいパワーですね。現実世界に戻るのが大変そうですね。
Commented by Climber-Kin at 2015-08-17 22:46
 JILL師匠、ザックは当初40Lで行こうと思っていたのですが、5泊6日予定の荷物では、どうやっても不可とわかり、あわてて65Lの沢用(底に水抜きがあるタイプ)ザックを買ってきました。ザックが大きくなると、さらに、いろいろな物を入れてしまいました。スタート時点で、ガチャ類入れて、20キロぐらいだったようです。前半は特に重かったですよ~。でも、まだ頑張れば何とかなるようです。楽しめる限り、もうちょっと頑張ります。これも行ってみて初めてわかる、減らせる物もわかりました。次回はもう少し荷物減らせそうです。
 今シーズンの沢は一区切り(紅葉の時期に日帰りで行くかも)、来シーズンも、6月ぐらいから始めて夏に北アルプスの大きな沢を目指して、このパターンで夏をまた楽しむ予定です。
Commented by さち at 2015-08-20 19:58 x
きんさん、ステキな所で焚火されていますね!羨ましい!!
Commented by Climber-Kin at 2015-08-20 22:28
さちさん、ご無沙汰しております。土曜からでなく、月曜からだったのですが、沢は空いてました。全く同じ計画の神戸のパーティと二組でしたが、二組しかいない上に、到着ポイントが微妙にずれたり、好き勝手なビバーグができました。焚木はいっぱい。ステキなBPでした。朝起きてからも、すぐに焚火が着きました。
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