2017年7月8-9日、滝川本流・釣小屋跡から入渓・古礼沢遡行

 今シーズン2回目の沢登りに行ってきました。先週は630m程度の標高差で日帰りで足慣らしでした。その次は?標高差1200mを2日だったら、丁度良いのではと言う、甘い思いは全くハズレでした。出発前日は暑くて眠れなかったり、いきなりアプローチは間違えて、30分のロス。釣り小屋跡までのアプローチで、もうヘロヘロでした。初日は9時間行動でした。残置ロープで楽に越えられると思っていたブドウ沢手前の悪場は、何これ~?でした。個人的には、沢登りって何だっけって疑問に残ってしまいました。古礼沢出合いのビバーグは快適でした。しかし、耳栓忘れたのは最大の失敗でした。あまり眠れない2日間の夜は最悪でした。寝袋の中で寝がえりしようと足裏で地面を押すたびに、ハムストリングを何度もツリました。二日目の朝は、最初は快調だったのですが、すぐに足の疲れがでました。途中、怖~い滝があって、精魂つきながら、ようやく稜線に出たころは、息絶え絶え。そこから、1200mの下山は、もう拷問でした。結局、2日目は10時間行動でした。その日のうちの下山途中で筋肉痛が発症のいつものシーズン始まりでした。

 滝川本流下部(釣り小屋跡まで)は、2年前に遡行しています。今回の上部遡行ではっきりわかりました。前回は、とっても増水していました。今回よりも多分1.5倍から2倍ぐらいは増水していたような気がします。前回は釣小屋跡から仕事道で戻ったのですが、今回は、その道を使って、釣り小屋跡まで入ったのです。しかし、コージツ山荘さんの沢屋さんの記録を参照して、そのちょっと手前の尾根から下降して滝川本流へ降りました。あっ、ここは!そう、ここは前回苦戦した箱淵の手前です。見覚えがあります。しまった~! しかし、水が少ないからか、簡単そうに見えます。ザックをしょったままパートナーさまを下から押して登ってもらいました。水量が少なかったから簡単だったのか?沢底があがったからなのかは不明です。
 もう一つ、この沢のいわくを説明しておかないといけません。2010年に起きた、4重遭難事件です。ブドウ沢手前の悪場での遭難のために現場へ向かったヘリ「あらかわ1」が墜落。その後、山岳ブロガーが遭難。さらに、テレビ局取材人が遭難という事件です。そんな事件があってから、古礼沢には、あまり人が入らなくなったのかもしれません。古礼沢を事前に調べてると、そんな記事に出合ったり。そして、その現場のブドウ沢手前の悪場をじかに通ってきました。今回の沢登りで、もう一つ感じたのが、沢登りってなんだっけ?でした。私にとって、沢登りの魅力って、とっても自由な登りであることだと思っています。クライミングって、すごく決められたルールで、初登者の意思で、ここを登れって。実はフリーでなくて、限定登攀だろうって感覚で、それに比べて、沢登りって、とにかく、道なき道を進み、稜線へ出る。とても自由な登攀スタイルという位置付けでした。しかし、滝川本流後半を遡行してみて、大きな疑問がわいてしまいました。
 沢登りって、確かに尊敬する先人たちの情報を元に登るのですが、残置ハーケンがあったらラッキー! でも行ってみたら、もうなくなってるかも。プロテクションに関しては、たとえ使うことはないかもしれないけど、いざと言う時のために、重いし使わないかもしれないけど、ハーケン、ナッツ、カムをもっていっています。そのぐらいの感覚だったのですが、今回の滝川後半部分も見て、かなりショックでした。残地ロープ頼りありきで登る沢登りって? 最初に書いた、ブドウ沢多重遭難事故の最初のきっかけの、ブドウ沢手前悪場の事故ですが、調べてみると、沢登り講習だったような??? いろいろ考えても、この沢って、沢登りの中でも、かなり特殊のように感じたのです。
 こんなゴボウ登りありきのこんなところで講習を開いて、遭難して、救助を読んで、ヘリが墜落。さらに… 理解できない遭難が続く。残置がないなら登れない。なら、もっと難しい沢と定義して、普通では登れない沢と紹介すればよいと思うは自分だけでしょうか。
 今回の古礼沢で滝川シリーズは終了です。古礼沢は苔むした奥秩父らしい、すばらいい沢でした。しかし、なんとも、すっきりしない沢登りでした。いずれ、あの残置ロープは何年かすれば、朽ち果てるでしょう。そうなれば、誰もいけない沢に戻るのでしょう。
 そうなったら、O西くんが開拓してくれるかも?笑。

〇 装備とコースタイム
・メンバー、パートナーさま、きん、計2名。
・共同装備、8mm×30mロープ、テープ、カラビナ、カム小さ目3個、ハーケン、ナッツ少々、ツェルト。
・コース時間
◇初日
7:30、出会いの丘、出発
8:00、間違えて、トンネルを超えてしまって、戻って林道へ
11:30、釣り小屋跡手前300mぐらい、箱淵手前で入渓
16:30、古礼沢出合手前ビバーグポイント到着
◇2日目
7:00、古礼沢出合出発
12:30、稜線
17:30、出合いの丘帰着

〇 安らぐ古礼沢出合のビバーグ
・てんから持っていたのですが、疲れ切って何もできませんでした。
・しかし、焚火がついて、ほっと一息。束の間の幸せ。
・初日は、予想通りとは言え、滝川本流後半は難しかったです。
・そして、その翌日も、稜線までも苦しく、地獄の下山があったのでした。
・奥秩父は奥が深いです。ガイドブックの解説より、全然難しくて、ガイドブック記載のコースタイムとは、現実は程遠いです。とても時間がかかります。注意してください。
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〇 釣り小屋跡へ至る分岐
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〇 降りたらびっくり、ここ箱淵じゃん
・パートナーさまプッシュでのぼってもらって、アンカーとって、ゴボウで抜けました。
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〇 ブドウ沢悪場手前の最初の滝
・120沢ルートには、まとめて3つの滝を右側から巻くの手前だと思います。
・これ登れないだろう。って、手前に戻るも、それらしい巻ける場所なし。やっぱり、これ登るのか?
・取りついてみると、簡単だった。よかった。
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〇 安堵できるビバーグ地
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〇 2日目のハイライト
・前記のコージツの沢屋さんの記述では、左側を快適の登れるとあるが、嘘です。めちゃくちゃ悪いです。別の記録みると、手前から大きく巻いてます。
・残置ゴボウは、ある意味それはそれで怖かったけど、落ちたらドボーン的なところがあったのですが、ここは落ちたら死ぬでしょう。
・若くって、登攀能力の高い若者系沢登ラーの意見は、バイアスして読んだ方がよいです。

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〇 奥秩父らしい、苔むしたナメ滝
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〇 まだまだ、ナメ滝は続く
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〇 疲れ切って稜線に抜けて
・疲れ切りましたが稜線に抜けてからの景色に癒されました。
・頑張って、雁坂小屋から8.2kmを歯を食いしばって降りたのでした。
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きん

by Climber-Kin | 2017-07-10 21:23 | 沢登り | Comments(0)
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