44歳のクライミング、私はどこへ向かおうとしているのだろうか。グレードへの意識が低いと言ったら嘘になる。毎年、より高いグレードをスマートに登ることを目標にかかげている。12aを登れだしてから、それが本当に実現できるのかどうかは、現時点ではわからないのだが、いつかは13というのも頭の片隅にある。ボルダーで3-4級で苦労しているにもかかわらず、1級を登りたいというのも、やはり、13というグレードへのあこがれの現われであろう。RPした12aの数はようやく9本。それでも、今年中には、なんとか12bを数本登りたいとは思っている。それでは、すぐに12bのルートにトライすべきかと考えると、一方で、たくさんのルートを完登したいという気持ちも強いのである。やはり、グレードに関係なく、登れた時の喜びは、登り続けるために必要なモチベーションの源泉のような気がしている。グレードが高いほど、そのRPに要するトライ数と日数は増える傾向は当然である。それらを、限られた時間で行わなければならない。「限られた時間の中で、よりたくさんのルートを完登しながら、より高いグレードのルートも登っていきたい。」という矛盾したことをやろうとしているのである。これまでの実績から、12aのルートを登るには、平均4日から6日。だいたい、10便から20便程度を要するであろう。11台前半なら、だいたい1~2日程度でRPできる。当然、高いグレードを登ろうとすれば、トータルの完登数は減少するのは当たり前である。そして、もう一つの観点、満足度、充実度で考えてみると、簡単に登れたルートは記憶が薄く、苦労して登れた時ほど充実感を味わえることは、いうまでもない。ここまで整理してみると、自分のアプローチとしては、「現実的な便数と日数でRPできるであろうルートをできるだけたくさん登ること。」と言い換えることができるのだろう。それでは、現実的な便数とはいくつだ。まずは、自分にとっては30便としておこう。だが、これまで、30便以上かけている課題はまだない。30便とは、そのルートにおいて、ムーブの最適化に要する便数がこのぐらいではないだろうかと想像している数である。また、12aに対して12bは、これまでの統計から1グレードに対して、1.5倍の便数を要していることからも、リアルな数字だと思う。30便だしてムーブの最適化を行っても、登れないということは、そのルートを登るためのポテンシャル能力が足りないということのなのだろう。ポテンシャル能力とは、私が思うに、それは保持力、体幹力、身体能力そのものなのだと思っている。そのルートを登るには、ポテンシャルを向上させる必要があり、そのルートをトライし続けて、力をつけていくアプローチもあるのだが、ジムでのボルダートレーニングで力をつけて、いずれ再トライするというアプローチがあると思う。また、別のルートをたくさん登り、力をつけてまた再トライするというアプローチもあると思う。自然条件の運不運。ヌンチャクがけや回収、自分でムーブ解析、人のムーブの取り入れ、1シーズン挟んでしまった等々の条件により、かなりのバラツキはあると思う。とりあえず、44歳の今年は、積極的に30便を目処に12bをトライして行きたい。だけど、そのシナリオで行くと、45便出せば12cが登れるのか?どうなんだろう。違う、違う。ポテンシャルないと何便だしても登れないって。最初に言ってるじゃん。
きん