4月、二子の帰りに腰に激しい違和感があった。その違和感は数週間前から感じていて、少し嫌な予感があった。その日の帰りの運転は苦痛だった。痛い箇所をグリグリ揉んでしまった(これが炎症をひろげてしまうことになってしまった)。月曜日の朝、腰が痛くて、直ぐには動けなかった。月曜日の朝は会社を休んだ。電車で立ちっぱなしとかが続くと、腰が痛くなる症状はかなり以前からあった。やはり、腰が痛くて起きられないことが過去に何度かあった。そして、寒かった昨年の二子シーズンは、RPできないものだから、トレーニングとして考えるようになり、例年になく、登る便数を多くして、鍛えていた。それで疲労が溜まっていたのだろう。昨年は寒かったしね。午後には何とか出社したのだが、咳、くしゃみをしても激痛が走る。我慢できずに会社の近くの指圧を捜して、飛び込んだ。体中がカチコチだった。常日ごろの疑問をぶつけてみた。背筋の割に腹筋が弱いからですかねぇと聞いてみた。いやいや、腹筋は十分にありますよ。何をやってるんですかと聞かれて、クライミングについて説明した。そんなことをやっていれば、体中コリますよ。そこで、腰痛発生の原理を教えてもらったのだった。体全体の筋肉は繋がっている。足の裏から、ふくろはぎ、モモの後ろ、臀部、そして腰、さらに背筋へ。その中心にあるのが腰なのだ。通常はこれらの筋には弾力があるので、多少の無理な力が加わっても吸収してくれているのだが、この繋がっている筋全体に疲労がたまって弾力がなくなっているところへ急激な負荷がかかると、弾力がないため、それを吸収できない。そして、その中心の腰の筋肉に負荷が集中してしまい、ピシッときてしまう。そのために炎症を起してしまうというのが腰痛発生のシナリオとのことなのだ。この繋がっている筋は何系統かに別れているようだ。腰痛の時は腰の筋肉が炎症を起しているので、腰への直接の指圧は行わない。ますます炎症を広げてしまうからだ。炎症を起している腰の筋と繋がっているその他の筋に指圧をして、全体のコリをほぐしてもらった。炎症している部分以外が弾力を持ったので、炎症している腰への負荷が減ったのだ。直ぐに楽になった。この腰痛発生のシナリオからすれば、腰痛対策は容易に導きだせる。腰の回りの筋肉を柔らかくするように気をつけるだけでは不十分なのである。それに繋がっている、臀部、足、背中。全ての筋を常に弾力を持たせるようにすることが腰痛予防となるのである。登る前にやっている前屈とかはクライミングとはあまり関係ないように思われるが、腰痛対策として、体の後ろ側の筋を柔らかくすることはとても大切なことなのだと思った。だけど、わかっていても、それがなかなかできないんですけどね。そして、この腰痛を機会にいろいろと調べているうちに腰痛対策のみならず、クライミングにも応用できる、スポーツのパフォーマンスを向上させられるかもしれない最新の理論に出会ったのだった。
きん