2011年 07月 19日
2011年7月16-18日、小川山、松茸風味、草溝直上ルート、裏ジェットストリームRP
◇ 16日
朝から青空が広がっていた。どんどん車が上がってくる。林道の両脇はあっと言う間に駐車スペースがなくなってしまいました。だけど、何故?この狭い林道をそんなに飛ばすのだろう。やはり三連休の小川山は混みますね。特に最近はキュンパーが増えたような気がします。そして、今日は暑くなるだろうなー。灼熱のシルクロードになりそうだ。
(1) 屋根の上のタジヤン(9)、再登
カラカラかと思ったら、意外と湿気ていた。
(2) シルクロード(12b/c)、ムーブ探り
今日はRPトライを優先。先にイエロークラッシュのヌンチャク掛けを済ませてもらった後、マラ岩へ戻ってくると、上から懸垂下降でシルクロードにヌンチャクを掛けている方がいた。このルート、初めての人のヌンチャクでトライする。予想通り、湿気湿気の上にアップ不足で力入りまくり、3-4p間のアンダー取りは、左足も使おうとしてホールド拾ったら、それがはずれてフォールしてしまった。右側のホールド使うべきだった。核心セクションに注力しようと、各停で6p目までチャカチャカ登る。6p目到達したところで、かなりの余力を残してこないといけない。先は長いな~。前腕の張を取ってから、6-7p間のムーブ探り、遠い右手は2度ほどのリハーサルで取れたが、そこからのまだできていない7p目クリップの左手ホールドへは、やはり体が上がらず取れず。まずは、遠い右手取った状態からのパツパツムーブだけリハーサルした。おっ、なんとかできた。ここで体力がつきた。
(3) シルクロード(12b/c)、ムーブ探り
昼過ぎ。暑い。岩も熱すぎる。3-4p間の小核心で落ちてしまった。各駅停車で6p目まで行ってから、足指と前腕を休ませる。そして、6-7p間のリハーサル。この区間だけでも何とか繋ぎたい。遠い右手は一発で止まり、左手薄い下引きカチで左足チョビホールドで乗り込んで、左手出そうとする前に左足が滑ってしまった。うーん。もう一度パツパツ状態から、7p目クリップホールドまでリハーサルした。
(4) シルクロード(12b/c)、ムーブ探り
少し雲が出てきてくれた。3p目クリップしてレストしながら、太陽が隠れてくれるのを待ったのだが、すぐに雲に隠れる気配がなく、スタートする。6p目まで小まめにシェークしながら、いい感じで6p目まで到達するのだが、やはり、続けて核心セクションのムーブを起こせるほど余力が残っていなかった。テンションする。太陽が雲が隠れるのを見計らい、6-7p間、6p目クリップ体勢からリハーサル。おっ、7p目クリップできた。そして、そこから横の核心へ。右足がホールドに負けていて、左足を上げられない。テンション。3回ほどリハーサルして、何とか7-8p間をこなし、連結された8p目にクリップできた。そして、テラスへのトラバースは、左手サイドのガバまで行ったが、足先が熱くて激痛状態。それ以上怖いムーブを起こす気になれず、自らフォールして、そのまま降りた。疲れた。
(5) ビクター、コンケーブ3級、×
この時期のシルクロード探りは3便だぜば、もう満足。縦の核心ができたので今日の目標も達成したし、三連休の初日に疲れ切るのもねと、T橋さんとボルダーしようとビクターへ向かって早めに下山した。ビクターには大勢のボルダラーがいた。一番簡単そうな、この課題をトライしてみた。リーチ有利で遠い左手はアンダー使わず取れて、右手リップへ。だが、そこから狭くて、左足が所定のフットホールドに上がらず。一旦あきらめる。
(6) ビクター、コンケーブ3級、完登
もう一度岩を見てみた。やはり、他の人が左足上げているフットホールドは私には狭い。T橋さんは一撃していた。少し下のフットホールド使ってみるか。当たりだった。左足をそのフットホールドに載せて、左手小さな穴があった。右脚をリップまで上げて、体が上がった。ボルダ―と言えど、久々の成果はうれしい。
とりあえず、シルクロードのムーブのブランクセクションはなくなった。あっ、8p目クリップが残っていた。今回の「縦の核心区間6-7p間を繋げること」という目標はできたと言え、このルートは先が長そうだ。帰りにおみやげに、コンケーブ3級を登れました。ボルダーも登れれば楽しいし、うれしいです。テントについたら、まずはクーラーボックスで冷やしていたビールを一本。金峰山荘のお風呂をもらって、さらに缶ビールを買って、黄昏時の最高の時間帯にビール飲みながら、テントへ向かいました。あー。最高のひととき。夏野菜カレーを食べて、20時には就寝しました。
〇 今日のマラ岩
・松本のあのN村さんの仲間の方がシルクロードにヌンチャクを掛けてくれました。ありがとうございました。
・今日のシルクロードは、松本の方、T橋さん、H岡さん、そして私の4名でした。暑さと直射日光、それに湿気湿気でみな苦戦していました。特に横トラバース。
・M代っちのイエロークラッシュはヌンチャク掛けした後の1便目で登ったかと思ったら落ちてきてしまいました。13時ちょっと前、多分本日最後のチャンス。日が当たりだした2便目で、完璧なムーブでRPしていました。おめでとう。
・写真はシルクロードをトライするT橋さん。
◇ 17日
二日目は、どこへ行くか、散々迷ったのだが、見たことのないルートをトライしてみようと4峰東面へ向かったのでした。入り口を上がりすぎたようで、徘徊して、戻って登り直して、ようやく、それらしきルートに到着はできたのですが…。
(7) 4峰、浪漫飛行1p(10d?)、×
10d、11bの2p。ボルトラダーのフリー化ルート。予想はしていたが、メルトダウンダイレクトよりもスラブ気味。1p目のリングボルトから2p目までは簡単なのだが、ランナウトしていて絶対に落ちられない。ちょっと怖かった。次も錆びたリングボルト。その次がようやく錆びたアルミハンガーボルト。そこからが核心だろう。だが、ホールドがない。テンションして探ってみたが、全くできる気配がない。リングボルトでそこだけ人工して、1p目終了点まで行った。降りながら、よーく、見てみたが、3ヶ所ほど、ホールドが欠けた跡がある。もしかして、ホールドが欠けた?私の実力がないからか? そこだけが難しいのだが、登れる気配がない。2p目まで繋ぐつもりでいたのだが、2p目はいやらしそうなスラブに日がさんさんと当たり、てかってまぶしかった。触らずして敗退した。ヌンチャク回収がてら、M代っちにトップロープで登ってもらったのだが、やはり、できる気がしないそうだ。謎を残したまま去って行ったのだった。
(8) 草溝直上ルート(11b)、MS、×
4峰を道に迷いながら降りてくると、見たことがある光景が。働け!の取り付きのところだった。働け!には誰もおらず、ちょっとホールド触ってみたが、ヌルヌルだった。今日は触るのやめておこう。これ以上暑い中を彷徨するのも嫌なので、今日はソラマメで登っていない宿題ルートを触ることにした。そして、このルート、昔昔敗退してから、昨年ふと久々にマスターでワントライだけ再トライしたのだったが登れなかった。今日もマスターで挑戦。だが、この時期の11bは甘くなかった。やっぱり同じ場所で右足のフットホールドがわからず落ちてしまった。
(9) 草溝直上ルート(11b)、RP
降りてきて、熱くなった体が少し冷えるのを待って、再トライ。今度は無事RP。ホールドが熱い。ヌメヌメで危なかった。このルート、見た目と違って、短いながらもかなり内容が濃い。花崗岩らしい、面白いルートです。5峰へ行く方、アプローチ休憩とアップがてら触ってみてはいかがでしょう。
(10) 裏ジェットストリーム(11b)、×
このルートも大昔に一度だけ触って、放置していたルート。ヌンチャクがかかっていたので、トライさせてもらった。出だしから力づくになってしまった。途中レストできて、最後のピンへのラインが不明。前腕張っておちてしまった。
(11) 裏ジェットストリーム(11b)、RP
ヌンチャクの持ち主の方がRPされて、回収されるとのこと、私が回収するとお願いして、残してもらった。途中、ライン間違えて、1p戻って、もう一度レスト。二つ目のレストはヌンチャクの持ち主の方のラインを取り入れて、完登できた。下から見ると、長大で難しそうなルートに見える。出だしに力を使うポイントがあって、そこから3p程進むと右上で大レストできる。最後のピン手前をクライムダウン気味にトラバースすると、そこでも大レストできる。三つのセクションに切れるので、やはり11bぐらいなのでしょうか。終了点で後ろの木の枝が頭に刺さりました。痛い。
小川山は知らないエリアへ行くと、いつも、軽く1-2時間はルート探しに彷徨してしまう。久々に藪漕ぎしました。汗だくで疲れてしまいました。ついでに、「エビのしっぽ」の東さんのルートを探しにさらに上部を彷徨したのですが。KBさんのルートが20本ぐらいはありました。結局、「エビのしっぽ」はこれかなーという、立派な露出度の高い、凄い迫力のラインがあったのですが、それがそのルートか確信がもてず、降りてきました。いやー、このあたりのルートを整理して発表すれば、一大エリアになると思うのですが。もったいな~い。
〇 4峰、浪漫飛行2p(10d,11b)
・私には1p目の核心セクションと思われる数手。登れる気配がありませんでした。誰か登りに行ってみてください。2p繋げれば、充実できると思います。
・帰りにMOTさん&おKEIさんペアに会いました。MOTさんは、「パンキンプンクン(12b)」RPとのこと。おめでとうございます。この一番暑い時に12bをRPできるとは凄いですね。おKEIさんは惜しかったとか、酒抑えて、最終日朝一で勝負とか、どうだたったかな?
・写真は浪漫飛行、下から見上げた写真。ラインは、ずっと続きます。
◇ 18日
三日目も出発する直前まで、どこへ行くか決まらず。ふと思いついたのが、砦岩前衛壁でした。今日は曇り気味で涼しいかなと期待して、アプローチにも迷わず岩場に到着できました。この壁はマイナーなのでしょうか。終日我々以外誰も上がってこなくて、落ち着いて静かななクライミングを三日目にして味わうことができました。これぞ夏の小川山だ。
(12) お手伝いします(10a)、再登
このルート、出だしが登りずらい。
(13) 松茸風味(11c)、×××
どのルートを触るか迷ったのだが、まずは、宿題のこのルートを登らないと始まらないかなぁと、嫌ーな記憶を払拭して取りついてみましたが、このルート、難しいです。やはり、カンテものは夏に取り付くものじゃないと触ったことを思いっきり後悔しました。泣きながら、どテンションしながらトップアウト。これ一日じゃ登れないかも。
(14) 松茸風味(11c)、 ××
出だしの核心は何とかなりそう。3-4p間が一番嫌だ。5-6p間もいやらしいなぁ~。とりあえずのムーブはできそうです。それにしても、靴が負けて辛い。
(15) 松茸風味(11c)、RP
小さ目のミウラ―に変えて、トライしてみました。あー、印象が全然違う。スメアで立てます。5-6p間で足がずるりとして危ない場面もありましたが、無事RPできました。ふー、よかった。それにしても、このルート、手強いですが、おもしろいです。
3日間、雨に降られず夏の小川山を満喫することができました。4峰の探検は失敗しましたが、情報集めて、また探検に行ってみたいです。あれだけ沢山ルートがあるし。一番上露出度高い岩が気になります。だけど、エビのしっぽの形はしてなかったような気がします。シルクロードの縦核心のムーブが固まりました。とりあえず、シルクロードは状態よくなるまで離れるかなと思いながらも、夏の間もまめに触っておくべきなのか迷います。それから、この時期に、ど花崗岩ルートを登ってみて靴のサイズについて気づかされました。そろそろ適正サイズの予備靴を準備しておかないといけないように感じました。花崗岩はあっという間に靴が減ってしまいます。
〇 松茸風味(11c)
このルートは、まさに「ザ・花崗岩」。「花崗岩カンテ・マジック」。絶対ジムにはない、おもしろいルートです。三つ星ルートではないでしょうか。体感グレードは、この時期だからかもしれませんが、11e?、11d/12aぐらいありました。なかなか手強いルートでした。
きん
今度一緒に宴会しましょう♪
白い人は残念ながら翌日朝にRPしてしまいましたよ。一晩だけの優越感でした。
T橋さんの写真を撮ろうと思って、ブルースパワーの取り付きからシルクロードを登っている人を初めて見たんだけど、あんな細かいの持って、トラバースしてたんですね。しかも足も悪そうっていうか無いよ。。こんな不得意そうなルートに挑むなんて、すごい!(笑)何シーズンかかってもいいので、是非、登ってください!
松茸風味。こちらはちょっと地味ですが、カンテをフリクションでペタペタ。花崗岩の要素が詰まっていて、すっごい楽しかったです。リーチがないと、下部にも核心ができて、これまた気が抜けない感じで面白いんです。
カチ力とかはいらないので、疲れた2日目とかにオススメです!
前衛壁は面白いけどどのルートも核心に日が当たりまくるのが難点ですね。まあ夏の小川山なんてどこもそうですが(泣)。
浪漫飛行は落ちると思いっきりぶっ飛べるからその名前が付いたそうです。開拓者の一人は昔通ってたジムのオーナーですが、謎の力を発揮する系のクライマーでした。
P.S まさよさんイエロークラッシュおめでとうございます!!