ヘビークライマー”きん”のクライミング日記

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2013年 03月 11日

強いクライマーになるには(9)?

「初動負荷理論、終動負荷と故障の関係」

怪我をして以来、ハムストリングの肉離れのリハビリに筋トレをやっています。下半身に負荷をかけられるようになったのは、つい最近で、最初のころは上半身ばかり筋トレしていました。このマシンを使った筋トレですが、所謂、終動負荷です。このブログでは、クライミングも初動負荷理論を重要だと、随分前から述べてきたのですが、筋トレを始めたことをきっかけに、再度考察してみようと思い、最近考えていました。

陸上の世界から初動負荷理論が提案され、いろいろなスポーツにも初動負荷理論が取り入れられてきている。野球では、イチロー選手とかが真っ先に取り入れているらしい。さらに、肩を壊すピッチャーに対して、推奨されている、インナーマッスルトレーニングは完全否定される傾向にあるようだ。これは、そもそも、ボールを投球するのに肩の筋肉を使うことが間違っている。肩の筋肉を酷使するから、故障するのだ。その肩に終道負荷をかけるインナーマッスルトレーニングを行うと、ますます肩の可動域は狭くなり、実際に動いてほしい動きから益々かい離し、さらに怪我をしやすくなるということらしい。そもそも、野球等の球技は、体幹を軸に、下半身や大きな筋肉で作られたエネルギーをボールやバットへ伝えること、即ち、初動負荷理論に従って、運動を行えば、肩が故障することなどないのだということです。怪我をしないピッチャーの腕はしなるムチのような動きをします。肩の力で投げていないです。城島選手曰く、腕は、デンデン太鼓のように、ぶん回す感じと言っているようです。そもそも、四足動物でも、駆動力は後ろ足で作っており、前足は補助的にしか使わないようです。弱い前足、即ち腕を使っていては、パフォーマンスは出ないし、故障を起こすだけと言うことのようです。(以上は、最近の初動負荷理論に関して議論されている情報です)

それでは、クライミングに、当てはめてみましょう。クライミングも初動負荷理論とうまく、マッチします。インポジション(バランスの取れている、もっとも力を出しやすい状態)で、大きな力を使い、動エネルギーを作ります。手が次のホールドドへ近づいていきます。初動で作られたスピードは徐々に落ちていきます。腕には力を入れません。コントロールするだけに使うことで、力をセーブできます。そして、ホールドに到達した時に速度0になるようにするのが理想的です。デッドポイント(無重力)状態なので、ホールドを正確にとらえることができます。究極の初動負荷運動はランジです。しかし、クライミングは初動負荷理論だけで登れるわけでわありません。次のホールドが悪かったり、今保持しているホールドが持ちづらかったり。そんな時、終動負荷的な動作が必要なのです。その他にも終動負荷的なムーブを結構使います。だから、筋トレもクライミングには有効ではないかと思います。それでは、肩を壊すピッチャーのように、やはり、クライミングに故障はつきものなのでしょうか。いや、ここで、よく考えましょう。この終動負荷的な動作で、やってはいけないことは、肩より指よりの筋肉を力を入れた状態で動かしてはいけないのです。肩から指はムーブの補助なのです。肩から指までの筋肉はなるべく、固定(ロックオフ)します。そして、足、体幹、腹筋、背筋を使って、次のホールドを取りに行けば、パフォーマンスも上がるし、故障も、しずらいはずです。引きつける場合は、肩をあくまで支点にして広背筋で引きつけます。体幹の力と足の力と連動させるのです。肩で引きつけてはいけないのです。肘で引きつけてはいけないのです。

指に力を入れた状態で、指を動かすと腱鞘炎になります。これは当たり前ですよね。 指に力が入って、腱が突っ張っている状態で、鞘の中をずりずり、動かしたら、すぐに炎症を起こします。TFC、手首もそうですよね。力を入れた状態で捻ったりすると痛める可能性が高いのです。アーケ持ちして、手のひらが動かない状態で手首の角度を変えていくようなケースとか。思い当りませんか? 肘も同じです。力が入っている状態で、肘につながっている筋肉が伸縮または伸張すれば、肘の負担が大きいです。そして、肩も同じです。肩に負荷がかかっている状態で肩を動かすと故障するのです。力を入れること自体が問題ではなくて、力を入れた状態で動かすことが問題なのだと思いました。

パフォーマンスを高くし、怪我をしない終動負荷的ムーブのイメージとは、肩より下の筋肉の初動負荷でエネルギーを作り、関節が動いている最中は、なるべく、肩肘指には力が入らないようにして、素早くロックオフ状態に入る。そして、足、腰、腹筋、背中の大きな筋肉を使って、次のホールドを取りにいくことではないでしょう。指、腕、肩は、とても複雑な精密機械です。これらの部位に力を入れている状態で、動かさないこと。それが、パフォーマンス向上や故障を防ぐ観点から非常に重要な気がします。

きん

by Climber-Kin | 2013-03-11 11:09 | クライミングの研究 | Comments(2)
Commented by ○べ at 2013-03-12 21:45 x
動的ムーブは初動負荷理論でいいと思うのですが、引きつけムーブや
クリップ時の保持は終動負荷なのである程度の筋トレは必要かと。
んで、ルートクライミングは終動負荷のほうが多いと私は思っております。
Commented by Climber-Kin at 2013-03-12 23:37
〇べちゃん、ルートは全部正対登りしていたり(笑)。もしかして小川山とかをイメージしてるのかしら。被った壁で、フリムーブとかは動的ムーブで省エネできたり。クリップは普通はシェークポイントだけど、厳しいクリップは、ロックオフだね。一つのムーブの中に初動負荷的な動きと終動負荷的な動きが入っていたり。ルートによるけど、なるべく流れるようにムーブを組み立てていくと、動的なムーブを増やして、省エネできたり。全然できないルートもあるけどね。まー、どちらも必要ということですね。


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