強いクライマーになるには(10)?

強いクライマーになるにはどうしたらよいか? 非常に興味深いテーマです。そのためにいろいろと考え、いろいろな試行もしてきました。しかし、フィジカルな強さは、どんなに鍛えても、人それぞれの限度があります。どこまで向上できるかは辛いトレーニングを継続するメンタルな強さも必要でしょう。とは言っても、やはり限界があります。もうこれ以上向上できない、所謂飽和状態のクライマーも多いのではないでしょうか。クライマーたる者、やたら強さに惹かれます。しかし、強さばかりを気にすると、やがて限界の壁にあたります。そして、面白くなくなって、クライミングをやめてしまう人も多勢いるのではないでしょうか。自分より強い人は沢山います。その人たちと比べても虚しく感じるだけでしょう。クライミングを始めたばかりの時はフィジカルな限界は全く感じませんが、やがてそのフィジカルな限界が近づいてきます。歳を取れば、当然フィジカルな力は落ちてきます。そう感じた時、どう振る舞うか、どんな方向に向かっていくのか? クライミングを楽しむには、いや、ある意味、本当の意味での「強くなるため」には? 我々は強さではなく、上手さにもっと気を付けるべきではないかと思うのです。いや上手くなることを目標に置くべきなのかもしれません。それによって、クライミングが、もっと楽しくなるような気がするのです。今の力のままでも、さらに難しい課題を登れるような気がします。上手さに限度はありません。上手さによって、強さを補填する。上手さによって、持久力を上げる。そう考えれば、よりクライミングを楽しめるような気がします。それが本当の「強いクライマーになるには?」なのかもしれません。

前置きは長くなりましたが、さて、いつもの「強いクライマーになるには?」へ戻ります(笑)。我々が課題をトライして、落ちる直接的な原因はなんでしょう? 前腕が力尽きて、保持できないとか引き付けられないとかではないでしょうか? 殆どが前腕がモヤモヤしてきて、時にはパンプ直前になってきて、ムーブを起こせずフォールするではないでしょうか。次に多いのが、体幹がヨレヨレになって、動けない。また、体幹がよれてきて重心が下がってしまってムーブに失敗。足が上がらないではないでしょうか。つまり、前腕と体幹の強化できれば、テクニカル(上手さ)な面はおいといて、クライミング力は直接的に向上できるのではないかと期待できます。この記事の前半と全く逆のことを言っているではないか? そうなんです。クライマーは、フィジカルなトレーニングが大好きなんです。技術志向ではなく、パワー志向なのです。技術よりパワーの方が話が簡単ですから(笑)。そして、完登できない第一の要因と推測される前腕の持久力なのですが、前腕の持久力に関する、こんな興味深い論文がありました。

「前腕の筋持久力トレーニングが作業中及び回復期血流量に及ぼす影響」

ダンベルリストルカールが実際の競技に有効か否かの議論はありますが、3週間で171.6%の向上と聞いては、やらないわけにはいきません。これ、やってみてください。報告お待ちしております。私は、この論文みてからも、なかなかできずにいます。

〇 5kgのダンベル
・20年前に買ったダンベル。1kg×2、2.5kg×2、5kg×2の重りを持っています。
・2.5kg×2で5kgのダンベルを作って、ダンベルリストカールしています。
・グリップにタオル巻いてやってます。その方が効果がありそうな?
・酒はいっちゃうと、めんどくさくなって、できません。
・確かに、パンプの仕方はそっくりなのですが、どうなんでしょうか。あまりにおもしろくないので、やはり、ジムで長手ものやった方がいいかも。
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きん
by Climber-Kin | 2014-01-16 08:31 | クライミングの研究 | Comments(0)

 弱いわりには頑張っている、還暦を迎えた初老クライマー。体力と気力の衰えを感じながらも、13を10本!を登りたいなぁ。12以上100本も達成したいな。を目標にがんばっている日々を綴るクライミング日記。でも、最近はハイキングと沢登りばかりです。


by ヘビークライマーきん